本研究会について

集団的自衛権問題研究会 趣旨

2014年5月

安倍政権は、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の変更を閣議決定しようと企図しています。本年5月に「安全保障の法的基盤の再検討に関する懇談会」の報告書が出されることを踏まえて、政府は早ければ第186国会(会期は2014年6月22日まで)中に、あるいは次期国会またはそれまでの国会閉会中にも閣議決定を行おうとしていると報じられています。私たちはこの動きを強い危機感をもって受け止めています。

憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認は、さまざまな問題をはらんでいます。

第一に、長年にわたって政府により堅持されてきた有権的な憲法解釈を、閣議決定という形で国会の承認も経ずに変更することは、立憲主義に対する深刻な挑戦です。国権の最高機関たる国会の役割を形骸化させるものでもあります。

第二にこの動きは、専守防衛を基本原則とし、個別的自衛のために必要最小限度の防衛力を整備しつつも、周辺諸国に対して軍事大国とならず、いたずらに自衛隊員の命を危険にさらさないという日本の防衛政策を大きく変質させるものです。すなわちこれは、国際関係における重要な現状変更であり、周辺諸国の国防政策・対日政策に少なからぬ影響を及ぼしうるものです。

第三に、集団的自衛権が適用される局面とは、実質的には、米国が主導する戦争に日本が参加することを強いられるような状況が想定されます。それは、戦争放棄を掲げ国際紛争の解決に武力を用いないとする日本の平和憲法の根幹を崩壊させる危険性をもちます。

すでに各方面で、憲法解釈の変更による集団的自衛権行使容認に反対する声が上がり、各種の行動が行われています。また、安倍政権の下でアジア近隣諸国との間の緊張が高まってきた中にあり、政府の拙速な動きが外交関係に与える影響も懸念されます。

このたび発足する本研究会は、与党や自衛隊の関係者を含め、広範な立場から現在の動きに対する疑問、懸念、反対の声を丁寧に拾い、実質論から手続き論に至るまで各論点に対する議論を深める研究活動を行います。そして、報道等を通じて問題点を広め、全国的な議論を促すことを目的とします。

政府の動きがきわめて早いことを踏まえ、研究会の活動も来る数カ月間で集中した取り組みを行います。

 

研究会の概要

代表 川崎哲
顧問 高原孝生
メンバー 研究者、ジャーナリスト、NGO関係者ら有志。20名程度(発足時)

活動の内容

憲法解釈の変更による集団的自衛権行使容認がはらむ問題について論点ペーパーを作成し、研究会を開催。
与党議員(元職を含む)、自衛隊関係者らの積極的な参加を促す。

連絡先

shudantekijieiken@gmail.com
http://sjmk.org

       集団的自衛権問題研究会会則

(目的)

1 集団的自衛権について、憲法解釈の変更によってその行使を容認しようとする動きが政府側により進められている現在、その法的問題や内外への影響などについて衆知を集めて調査・研究を深め、日本国憲法が希求する「正義と秩序を基調とする国際平和」に資する政策を提言していくことを目的として、集団的自衛権問題研究会(以下、「研究会」という。)を設置する。

(実施事業)

2 研究会は、集団的自衛権にかかわる事項について調査・研究を行なっていくことを基本としつつ、次に掲げる事業も必要に応じて実施していく。
(1) 安全保障政策全般にかかわる調査・研究
(2) 研究成果をいかした政策立案、ならびにその公表
(3) 研究会や集会などの開催

(会員)

3 研究会の目的に賛同する者は研究会の会員となることができる。ただし、すでに会員になっている者一名以上の推薦を必要とする。会員となる場合は、事務局に必要事項を通知する。

(会費)

4 当面、研究会の会費は設けず、会員の拠金および原稿料等によって会の事業費をまかなうこととする。

(代表)

5 研究会に、会員の互選による代表を置く。

(運営会議)

6 本会の日常的な意思決定機関として、運営会議を置き、会員の中からそのメンバーを互選する。定員は設けない。運営会議の議長は研究会代表がつとめる。

(顧問)

7 研究会に、顧問を置くことができる。

(その他)

8 この会則に定めるもののほか、研究会の運営に関して必要な事項は、運営会議の合議によって決める。

附 則

1 この会則は、2014年5月10日から施行する。
2 2014年9月1日 一部改正施行する。

以上