『世界』6月号に当研究会の論考が掲載されました

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集団的自衛権問題研究会で執筆した『安全保障法制の焦点』と題した論点集が岩波書店の月刊誌『世界』の2015年6月号に掲載されています。現在書店で発売中ですので、ぜひお手に取ってご覧ください。

 3月20日、自民・公明両党は安保関連法制の大枠に合意した。これは昨年7月の集団的自衛権の行使を解禁する閣議決定を実行に移すための法整備である。統一地方選が終わるや首相は訪米し、日米ガイドライン改訂に合意した。戦後日本の大転換にもかかわらず、国民の懸念に応えるどころか、国会に法案を出すよりも先に米国と約束を交わすという有様である。
政府が改正を検討する法律の項目は12を超える。だが政府は、自衛隊海外派遣「恒久法」を一本の法案とする以外は、自衛隊法や武力攻撃事態対処法の改正などすべてを「一括法案」として提出する。特別委員会によるスピード審議を狙ってのものだ。ここに見られる国会軽視の姿勢は、秘密保護法などでも見られた安倍政治の特徴である。国民の生命と平和に直結する重大法案であるがゆえに、事態は特に深刻である。
政治に国民が期待しているのは景気・雇用、医療・福祉、災害対策などであり、安保・外交を優先するよう求める声は、世論調査ではほとんど聞かれない。3月末の世論調査では、安保法制の今国会での成立に約半数が反対しており、8割近く自衛隊海外派遣に「必ず事前の国会承認が必要」と答えている (共同)。
「国民を守るための切れ目のない安保法制」なる概念は国民にまったく浸透していない。「よく分からないが心配」という大多数の国民をそっちのけに政府が突き進む。その先にあるのは、有事と平時の切れ目がなく、日本防衛と対米協力の切れ目さえなくなる自衛隊活動のグローバル化である。法案の全貌が見える以前の段階ではあるが、法案提出後、議論の成熟をまたず成立へと走る安倍政権の手法に鑑み、与党合意の主要論点を分析する。当研究会のニュースレターもご参照いただきたい。

 集団的自衛権問題研究会 代表
川崎 哲

One thought on “『世界』6月号に当研究会の論考が掲載されました

  1. 集団的自衛権の閣議決定を提訴しようとしている”ピースウィング”のいち原告団です。
    「集団的自衛権」をテーマにしたグループが”ピースウィング”以外にもたくさんあって驚いています。これらがみなひとつになれば大きなうねりになると思います。
    皆が平和のためにひとつになればいいな(^O^)/

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